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前立腺肥大症とは?
前立腺肥大症とは、文字通り前立腺が肥大して、さまざまな排尿の症状を引き起こす病気です。前立腺が肥大する原因はわかっていませんが、男性ホルモンなどの性ホルモン環境の変化が関与すると言われています。
前立腺肥大症を発症する大きな原因の一つに加齢があげられますが、その他にも遺伝的要因、食生活、肥満、高血圧、高血糖、脂質異常などもあげられます。
前立腺肥大症の症状
一般的な成人男性での前立腺の大きさは、体積で表した場合には20ml以下と言われています。よく、「クルミぐらい大きさ」と例えられます。ところが、前立腺が肥大すると、クルミ程度の大きさのものが、卵やみかんの大きさになります。
前立腺肥大症では、
・排尿症状(排尿困難をはじめとする、尿を出すことに関連した症状)
・蓄尿症状(尿をためることに関連した症状)
・排尿後症状(排尿した後に出現する症状)
がみられます。
- 排尿症状
「尿の勢いが弱い」、「尿が出始めるまでに時間がかかる(なかなか出ない)」、「尿が分かれる(尿線が分かれて出る)」、「排尿の途中で尿が途切れる」、「尿をするときに力まなければならない」などの症状があります。 - 蓄尿症状
前立腺肥大症では、多くの場合頻尿がみられます。
尿意切迫感(急に我慢できないような強い尿意が起こる症状)があり、頻尿を伴うものを過活動膀胱といいますが、前立腺肥大症の患者さまの多くが過活動膀胱を合併します。
過活動膀胱では、まだ膀胱に十分尿が尿がたまっていないのに、膀胱が勝手に収縮してしまうので、すぐに排尿したくなってトイレに行く、つまり頻尿になります。
前立腺肥大症で、排尿後に膀胱内に尿が多量に残るようになると、膀胱にためられる尿量が減って、結果的に頻尿になる場合もあります。 - 排尿後症状
残尿感や、尿が終わったと思って下着をつけると尿がたらたらっともれて下着が汚れるなど「排尿後尿滴下」とよばれる症状も起こることがあります。
前立腺肥大症の検査・治療
■ 問診
他の疾患との鑑別のために既往歴などをお聞きしたり、自覚症状としての排尿障害の程度を問診します。
■ 超音波検査
腹部に超音波をあてて前立腺や膀胱の形、大きさ、残尿量を測定し、腫瘍や結石の有無を調べることができます。
■ 薬物治療
軽症の場合に、薬物治療が行われます。
■ 外科的療法
症状が進み、お薬では改善が期待できなかった場合、経尿道的前立腺切除術、前立腺被膜下摘除術、ホルミウムレーザー前立腺核出術といった手術が必要になってきます。手術が必要な場合は、病院等を紹介しております。